奈良県道51号天理環状線【走破困難路線】

奈良県道51号天理環状線は、複雑にルートを変えながら、天理市街を一周する環状道路ですが、実態は非常に走破が困難な路線の一つです。今回の記事では富堂町交差点から時計回りでご紹介致します。

走行日:令和4年(2022)1月23日

奈良県道51号天理環状線【主要地方道】

起点:奈良県天理市富堂町
終点:奈良県天理市富堂町
距離:24km

難易度:★★★★★☆☆☆
ルートが複雑となっている他、路線全体の5割程が離合困難な隘路となっている為、走行前には路線を把握しておく必要がある。又、走る際は対向車や歩行者にかなりの注意が必要となる。


奈良県51号天理環状線の起点は、国道25号との交点である富堂町交差点。環状線であるため、時計回り、反時計回りのどちらでも走破可能。しかし時計回りで走行する際は、一方通行(規制時間有)区間が存在し、時間帯によっては走破ができない。尚、一方通行区間については後ほど紹介する。富堂町交差点を進むと、早速環状線と言う名からは想像できない路線状況。路面にセンターラインはなく、何とか車二台が走行できると言う有様。住宅の隣を余裕なく走って行く。橋を使って川を渡り向こう岸へ。しかし依然と狭い道は続く。
しばらく北進を続けると、近鉄天理線の前栽駅に至り踏切を渡る。時間帯によって、駅付近は歩行者が増える事が予想され、更には踏切を渡って少し走ると、幼稚園もあるので、走行には要注意。と言うより、地元住民でなければ通勤通学の時間帯に走る事は、安全を考えて控えた方が良いと思われる。

左手の幼稚園横を通過ししばらく走行すると、動画のサムネイルにもなっている、田んぼが広がる区間に突入。これでも主要地方道で環状線。離合は困難で対向車が来た場合、待避所で離合する必要がある。しかしこんな状況でも、地元住民の生活道路と言う事もあり交通量は多めとなっている。尚、この田んぼが広がる場所辺りから、市境を越えていき、ますば大和郡山市に入るがすぐに天理市に戻る。西名阪自動車道の下を通過すると、奈良県道192号線との交点に出てくるが、この県道192号線もかなりの曲者県道。尚、県道192号線の動画も公開中。天理環状線は引き続き北上していく。田畑が広がる光景は変わる事なく、その中にあるのは団地や工場。
西名阪自動車道の下を通過して走る事、およそ1.3km。初めに触れていた一方通行区間に到着。一方通行となっている時間帯は、通勤通学の時間帯の朝7時から9時まで。その間は丁字路を右折する必要がある。尚一方通行の規制が行われているのは、わずか100mにも満たない区間のみ。その先からは一方通行区間から外れる。しかしこの丁字路、事前にルートを調べていなければ、そのまま右折してしまうのではないか。ちなみに右折すると、その先にはまた県道51号線が出てくる。つまりショートカットになるのだ。一方通行区間を脱して尚も狭い路地を走って行く。もちろん離合は困難で、対向車が来た場合、どこか適切な場所で待機、いずれかがバックのどちらかを選択しなければならない。
北上を続けると、県道144号差、県道754号線との交点に出てくる。右折し県道51号線は東にルートを変える。センターラインこそはないものの、ようやく安心できる道幅となった。しかし今度は奈良市今市町の民家の間を走って行く。道幅は減少して、再び離合困難な道が続いて行く。JR帯解駅の踏切を渡ってすぐの交差点を左折すると、とても有名な寺の一つである、帯解寺に至る。離合困難な道をしばらく進むと、今度はJR桜井線の踏切を渡る。踏切付近は少し道幅が広くなっている。
踏切を渡って走る事450mの地点。右隣に八坂神社が出てくると、天理環状線最大のミスコースポイントに到達。天理環状線は右折なのだが、事前に調べていなければこのまま直進してしまうだろう。そもそも、正規ルートを走っても直進しても、結果的には国道169号に出てくるので、わざわざ正規ルートを走る必要もない。走るのは地元住民の方か、道路マニアの方くらいだろう。右折し、離合困難な道を350m程進むと国道169号との交点に出てくる。交差点には撤去が進み、すでに絶滅危惧種扱いとなっている一灯式信号が確認できる。
国道169号との交点を右折。ここからは国道と重複しながら南に進路を変えると共に、ここまで続いていた隘路から快適な二車線道路となる。このまま流れに乗って南下していきたい所ではあるが、窪之庄交差点を右折し進路を西に変える。流れに乗りたかったとは言え二車線道路は続く。踏切を渡ったすぐの交差点を左折するが、ここは赤信号でも左折可能な交差点。田畑、工場、団地が広がる道路を進んでいくと、次第に西名阪自動車道が見えてくる。
西名阪下交差点を左折し、西名阪自動車道に沿って走行していく。すると天理インターチェンジ交差点に出てくるが、この交差点が少し厄介な場所。パッと見ただけではこのまま直進が正解と感じるが、青看板を見ると、反対側には県道の表記があるが、進行方向には県道の表記がなく、右左折は国道169号となる。では直進、右左折、どちらが正解かと言うと左折が正解。左折しすぐの交差点を今度は右折する。正直なところ、天理インターチェンジ交差点は直進で良かったのではと言いたいところだが、この走破困難なルートが、県道51号線の面白い所ではあるので、文句は言わずしっかりとルートに沿って進んでいく。
ここからは国道25号(名阪国道)に沿って東進。天理東インター北交差点を右折し南に進路を変える。しばらく進むと、名阪国道の出口との合流地点の出てくる。ここが要注意ポイント。名阪国道出口ではなく、県道側で一時停止が必要となっている。尚、動画のコメントを見てみると、やはりこのポイントは警察車両にお世話になる事が多い地点のよう。事故防止のためにも、しっかりと一時停止をしましょう。
下り坂を進んでいくと、天理教に関する施設が密集しており、ようやく天理市らしい光景が広がってくる。皆さまご存知だとは思うが、天理市は宗教の天理教が由来となった市名である。天理教本部と、隣接する大学の建物は圧巻。天理環状線は天理教の前は通らず、西側の道路を引き続き南下していく。すると今度は道路左側に、石上神宮が見えてくる。動画のオープニングで鶏を使用しているが、その鶏はこの石上神宮の鶏。道路を道なりに進んでいくと丁字路に出てくるので左折する。そのまま南下を続けると、国道169号との交点、大和神社前交差点に出てくる。こちらの交差点は左折し169号との重複区間を進んでいく。
酒のやまやさんがある交差点を右折する。手前に設置されている青看板を見てみると、県道51号の先、幅員狭小とあわせて表記されていた。右折した途端に狭くなる訳ではなく、およそ350m進んだところで狭くなる。またもや住宅の間を走る隘路。ここも一見一方通行のように見えるが一方通行ではない。対向車が来た場合、どこで離合するべきか考えながら走る必要がある。地元住民の生活道路であり交通量は多め。しばらく進むとJR桜井線の踏切を渡る。付近に駅はなく、踏切付近の道路は狭いままとなっており、更に踏切内では離合ができないため注意が必要である。しばらく走行していると、またまた田畑と工場が広がる区間に入り、制限速度は一部区間で50km/hに上がる。トラックの通行も多くなってくるので走行には引き続き注意が必要。
奈良県道196号との交点に出てきた。ここまで来ると天理環状線の終わりが見えてくる。交差点は右折しルートを北に変える。あとはこのまま進むのみ。道幅は広くなりセンターラインも出てきた。民家の間を走っていた時の窮屈さはこの辺りでは感じられない。進んでいくと県道36号線との交点に出てくる。ここは右折するが、次の交差点ですぐに左折する。北上していくと左手に山邊御縣坐神社が出てくる。この辺りから再び窮屈な道路を走って行く。最後の最後まで油断はできない。
走る事、およそ24km。富堂町交差点に到着し、奈良県道51号線天理環状線の走行を終える。天理市街を囲むルートで、環状線と言う事もあり、非常に便利な道路なのかと予想してしまうが、その予想は大きく裏切られる事になる。実態は主に地元住民の生活道路となっていて、道路沿いには幼稚園などもある事から、安全の為にも、走破する際は通勤通学の時間は避けた方が良いと思われる。天理環状線、どうしてこのようなルートになってしまったのか、資料が極めて少なく詳しくはわからないが、元々は一般県道248号線だったが、それを主要地方道51号天理環状線に昇格させたとの事。道路のクオリティは一般県道時代からほとんど変わっていないのかもしれない。

酷道X / 道路X

国道や県道の走行した記録を掲載しています。走行時の記録のため、現在の姿とは変わっている場合がございますので、予めご理解頂きました上でご覧頂けると幸いです。また、出来る限り気を付けていますが、誤字脱字、解説の誤り等が存在する場合もあると思われます。ご指摘頂きました際はしっかりと訂正させていただきます。youtubeにも車載動画をアップ中です!是非ご覧下さいませ。

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